本来、安全に食べられるにも関わらず、やむなく捨てられてしまういわゆる「食品ロス」が、日本国内だけでも年間で約646万トン(食品関連事業者:約357万トン、一般家庭:289万トン)に上るといわれています。
フードバンクとは、賞味期限内で安全に食べられるのに、箱が壊れたり包装不良などの理由で販売できない食品を企業や農家、市民の方から寄贈してもらい、支援を必要としている団体や福祉施設、困窮者に無償で提供する活動です。
また、フードバンクの活動は廃棄される食品を有効活用するため、社会問題でもある「食品ロス」の改善にも役立ち、食品を必要としている団体や施設、困窮者などに配布することで福祉の役割を果たすことができます。現在起きている「食品ロス」と「困窮」という課題に対し、大きな効果を発揮しています。
1 個人として寄贈
2 企業・団体として寄贈
3 お金の寄付
1 個人として寄贈
ご家庭で眠っている食糧品をフードバンクで活用しませんか?廿日市市社協フードバンクでは、個人の方からの寄付も受け付けております。特に下記のような食糧を必要としています。
お米、アルファ米、カップラーメン、インスタント食品、レトルト食品、保存食(缶詰など)、防災非常食、栄養調整食品など |
お米、アルファ米などの米類
肉や魚、果物などの缶詰
カップラーメンなどのインスタント食品
災害時などの防災非常食
カレーなどのレトルト食品
カロリーメイトなどの栄養調整食品
留意事項
・賞味期限および食品表示が明記されているものをご提供ください。
・賞味期限または消費期限が1か月以上あるものをご提供ください。
・未開封のものをご提供ください。
・生鮮食品など常温保存ができないものはご提供いただけません。
・アルコールなどの酒類はご提供いただけません。
2 企業・団体として寄贈
廿日市市社会福祉協議会では、食糧品を寄附していただける食品関連企業、団体、スーパーマーケット等を募集しています。賞味期限内で安全に食べられるのに、箱が壊れたり包装不良などの理由で販売できない食糧品や備蓄している防災食品の買い替えで発生する賞味期限の残った防災食品などがございましたら、食糧品の寄附をご検討ください。
販売はできないが安全に食べられる食品をご寄附いただき、生活に困る人たちにお届けする活動をしています。食品ロス削減に伴うコスト効果だけでなく、環境保全、社会貢献にもつながるこの活動に、ご協力をお願いします。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
▷ 廿日市市 | ▷ チチヤス株式会社 | ▷ カルビー株式会社 | ▷ 株式会社やまだ屋 |
▷ 公益社団法人日本非常食推進機構 | ▷ 旭食品株式会社 | ▷ 株式会社ハローズ | ▷ 株式会社ウッドワン |
3 お金の寄付
廿日市市社協では、みなさまから寄贈いただいた食品を、必要な方々に届けるまで大切に保管し管理していますが、食品の衛生管理や光熱費、運搬・配送などの費用がかかります。
より多くの食品のムダをなくし、食の支援が必要な方に食品を届けるためには、皆様からの寄附が必要です。 皆様の温かなご支援、よろしくお願い致します。
窓口での寄附をご希望される方はお手数ですが、最寄りの廿日市市社協各窓口までお越しください。
銀行振込をご利用の方は【必ず】フードバンク銀行振込依頼フォームから、お名前・ご住所・寄附金額をご連絡ください。
お振込を確認の上、税控除のための領収書を送付致します。
金融機関: 佐伯中央農業協同組合
支店名 : 廿日市支店
口座種類: 普通
口座番号: 7081740
口座名義: ささえ愛(あい)特別会計(とくべつかいけい)
CASE 1 生活困窮者支援につながったフードバンク
市の子ども課の相談員から「幼児がいるひとり親家庭のお母さんが生活に困っている」とはつかいち生活支援センターに相談がありました。
その方は30代の女性で、子ども(5歳、3歳)が二人おり、生活費が毎月足りない状況でした。仕事はパートで働いていましたが、コロナ禍により勤務日数が減っていました。そのため、給与も減り、生活費が足りない状況となっていました。その女性は毎月の生活費を工面するため、少額でしたが、借金をするようになりました。少額とはいえ毎月借金をすると金額は膨れていきます。いつしか貸付限度額に達し、借金もできない状況でした。
その女性が市役所を訪れたとき、女性の様子が暗かったので市の相談員が話を聴くと、前述のような話と現在、所持金が12,000円しかなく、次の収入まで生活費が足りないことを聴くことができました。相談員ははつかいち生活支援センターに状況を伝えました。はつかいち生活支援センターの担当者が詳細を聴くと、
現在の所持金:12,000円(次回収入まで15日間)
次の収入までに必要なお金:
食 費:22,500円(1日あたり1,500円)
電気代:9,000円(1か月滞納)
合 計:31,500円
収入までに必要なお金から現在の所持金を引くと19,500円足りないことが分かりました。そのほとんどを食費が占めています。二人の子どもさんとその女性、三人分の食費なので、これ以上、削ることはできません。廿日市市社協の「緊急生活安定資金貸付」を利用する方法も考えられますが、その方法だと借金が増えることになります。そこで、はつかいち生活支援センターの担当者はフードバンクの説明をし、フードバンクの利用を勧めました。女性はフードバンクの利用申し込みをしました。
三人分の食糧二週間分を渡し、女性はお金を借りなくても済みました。
その後、はつかいち生活支援センターで就労支援と家計改善相談支援を受けながら、お仕事の見直しと家計の整理をし、生活の安定を図りました。仕事は、はつかいち生活支援センターの就労支援員から紹介され、すぐに見つけることができました。家計については、借金の額を考慮し、月々の返済額が少額になるよう法テラスに相談をしました。
このようにフードバンクを利用することで、本来する必要がない借金をしなくても済むことができました。
お問い合わせ
フードバンクに関するお問い合わせは、下記連絡先にご連絡ください
地域福祉課 はつかいち生活支援センター
〒738-8512 廿日市市新宮一丁目13番1号 山崎本社みんなのあいプラザ3階
電話:0829-20-4080 Mail:seikatsu@hatsupy.jp